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【先人の偉業】 七ヶ用水の父 枝 権兵衛(えだごんべい)
霊峰白山を源とした手取川から流れでる水は、旧鶴来町を要(かなめ)として扇状地を形成し、水田地帯をうるおしています。
毎年全国的な異常気象により、農家の方々は農作業に悩まされますが、ここ加賀平野では、この秋一面に黄金色をした稲穂が実を結び、無事に収穫の秋を迎えることができました。
これは、白山の大神様のご加護のもと、また農家の方々のご苦労が報われ、手取川七ヶ用水・宮竹用水など、手取川の水利の恩恵を戴いていることが大きいのであります。
そして、その用水を整備し、七ヶ用水の父として仰がれる枝権兵衛の偉業を忘れてはいけません。
七ヶ用水は、手取川から取り入れる7つの用水( 富樫・郷・中村・山島・大慶寺・中島・新砂川) があり、明治36年にその取入口が一つになったときに手取川七ヶ用水というようになりました。
手取川は、古来より氾濫を繰り返しながら「七たび水路を変えた」との伝承がある暴れ川であります。一度大雨が降ると、水かさが増し洪水となり、また夏の日照りが続くと、水かさがすぐに減り、田や畑に水が流れず干上がってしまいます。
こうした人々の苦しみを解消するために枝権兵衛は立ち上がり、水と人との生活を考え、安定した用水の取入を行うために、いくつもの苦労を乗り越え、その生涯と全財産をかけて、安久濤ヶ淵からトンネルを掘り、手取川の水を取り入れることに成功しました。
七ヶ用水の取入口が完成したことにより、たくさんの村と人々が受けた恵みは、限りなく深く現在もその恩恵を受けております。
水戸明神
用水の守護神として、昭和29年4月安久濤の森(現、古宮公園)に、水戸明神の社殿が建てられ、毎年田植えが終わった頃に春まつり、秋の収穫が終わった頃に秋まつりが行われます。
水戸明神とは、水門を守護する神であり、白山比咩神社の『白山記』(重文)に「舟岡平等寺境内に三戸(みと)明神あり」、また『大永神書』には「三戸明神は十八講河原にあり」と記されています。
このように、水戸明神は住昔から用水の守護神として祀られていたのであります。