白山比咩神社の「豊年講寄稿「神恩感謝」」を掲載しています。

トピックス

トピックス

トピックスの詳細

豊年講寄稿

(平成24年11月)

神恩感謝

松任市農業協同組合 代表理事組合長  竹山 武志

竹山 武志 今年もお蔭様で黄金色をした稲穂が実を結び、無事に収穫の秋を迎えることができました。当地区では大きな災害等もなく、農家の方々のご苦労が報われることとなりました。
水稲の作柄も、平年作より「やや良」になるような収穫状況にあります。
特に今年の夏は、晴天に恵まれ、猛暑の日が続きましたが、末流の用水にも溢れんばかりの水が常に流れておりました。手取川ダムが出来たことや圃場整備、用水の河川改修等も進み、霊峰白山から手取川、七ヶ用水の水利の恩恵を最大限に頂いてきたからに他なりません。
以前(半世紀程前)であれば、今年の夏のように降雨が少ない時には、水不足、干ばつによる被害等を最小限にするために、番水(流域の集落を分けて、順番で限られた時間だけ灌漑する制度)が行われ、連日連夜にわたり用水の取水口の堰には水門番(見張り番)が流域の集落よりたくさん出られたとお聞き致しております。ここに改めて、先人の農家の方々のご労苦に対して、深く感謝を申し上げます。

白山からの水の恵み

一方、近年の農業を取り巻く環境でありますが、農業者の減少や高齢化、農産物価格の低迷など大変厳しい状況にあります。加えて平成23年度から本格的に実施されました農家戸別所得補償制度やTPP(環太平洋経済連携協定)への参加交渉問題など農政を取り巻く環境も大きく変化をしてきており、不透明感を増すばかりであります。
このような状況の中ではありますが、本年3月、当JA松任では「第6次地域農業振興計画」を策定致しました。当面の目標として「大規模経営体の育成と多様な担い手の連携」「環境にやさしい安心で安全な農業の実践」「松任型農業の維持発展」を掲げて、地域農業の発展に取り組む所存でおります。
私共、農家の不断の努力は当然のことながら、今後とも末永く、大自然の恵みが続き、瑞穂の国として栄えるよう、「白山さん」の大神様のご加護を賜りたく、感謝と祈念を申し上げる次第です。