白山比咩神社の「第62回 神宮式年遷宮を迎えて」を掲載しています。

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第62回 神宮式年遷宮を迎えて

(平成25年1月)

神宮の御装束神宝について

標語 本年は、20年に1度御社殿を建替え、神様にお遷り頂く「神宮式年遷宮」が伊勢の地で厳粛に執り行われます。
式年遷宮には、約800種、1600点の御装束神宝のすべてが古式のままに新しく調進されます。
御装束はお飾りする御料(ごりょう)を意味し、衣服・服飾品、神座・殿内を飾る品などをいい、神宝は、神々の御用にお供する調度品を意味し、糸をつむぐ紡績具・武器・武具・馬具・楽器・文具・日常用品などに分類されます。
この御装束神宝を制作する全国の美術工芸技術者は1500人を数え、刀工、金工、漆工、織工など当代一流の工芸職人が最高の技術を駆使して調製されます。
こと石川県は「美術工芸王国石川」と称され、輪島塗や九谷焼、また金箔や加賀象嵌など伝統工芸と呼ばれるものが数多くあります。
その新調される数々の御神宝のうち「須賀利御太刀(すがりのおんたち)」の装飾には、石川県のトキの尾羽が用いられることや、「鶴斑毛御彫馬(つるぶちけのおんえりうま)」の金具部分の制作をはじめ、石川県からも数多くの伝統工芸品、絵画や彫刻などに多くのモノづくりの職人が携わっています。 
この営々と継承されてきたお祭りを通して、日本の伝統・文化、社殿造営・御装束神宝奉製の伝統技術を後世へと伝えいくことの重要性など、先人の叡智を改めて学ぶ機会になるのではないかと思います。