白山社めぐり(142)「中宮三社の一つ 佐羅早松神社(石川県)」をご紹介いたします。

白山信仰と白山比咩神社

中宮三社の一つ 佐羅早松神社(石川県)

御社殿
鎮座地石川県白山市佐良ヤの11番地
御祭神天忍穂耳尊・菊理姫命
例祭日 ・祈年祭 3月第4土曜日 もしくは 日曜日
・秋季祭 9月第3土曜日 もしくは 日曜日
・新嘗祭 11月第4土曜日 もしくは 日曜日
氏子数19戸
宮 司守部 元

由 緒

創立は大永神書に「佐羅宮円融院壬午月日」と記され、天元5年5月(982)とされています。白山七社の中宮三社(佐良宮・中宮・別宮)の一つに数えられており、由緒に富むお社と言えます。往時は大変に隆盛を誇ったと言われ、現在もその社殿、境内では、当時の厳かな雰囲気を感じることができます。
『白山記』に「本地不動明王、天元五年造始、宝殿、小社文殊普賢、早松、竝松、米持金剛童子、白子、瀧六所御子、本佛大日如來、長保元年(999)二宇講堂一宇造始之」との記述が見え、嘗ては多くの建物が存在していたことをうかがわせ、神仏習合時代の名残を今に残しています。また安元事件(湧泉寺事件1177)において、僧兵たちが神輿とともに都を目指して進み、事態の解決と収束を求めた史実は「白山神輿が京に上る」として今も伝えられています。
祭典の際には、氏子の皆様がこぞって御参拝され、厳粛な中にも温かみに満ちた雰囲気で祭を齋行しております。また氏子の皆様は由緒あるお社との誇りと篤きご敬神の念をもってお社の歴史を繋いでくださっています。