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豊年講寄稿
歴史に学ぶ
崇敬者総代豊年講世話人 森 章
今年は奇しくも戦後から70年と言う節目の年に当たり、来し方を振り返り未来に向かって日本の行く道を考えてみたいと思います。
日本は先の大戦で数多くの尊い人命、国土、都市機能、ありとあらゆる物を全て失いました。
そして、得たものは唯一「不戦の誓い」であります。
戦後主権在民、憲法第九条の「戦争放棄」を確かなものにしましたが、時代の移り変わりにより専守防衛を目的に自衛隊を発足させ、ついには個別自衛権から最近では、集団的自衛権にまで拡大解釈をしてきました。
時の移ろい、時代の流れはその時代、その時代の人々が創って行くものであり、そこに歴史が創造されてゆくのであります。
扨て、日本農業の歴史を見るときに幾度か大飢饉に見舞われ、特に天保の大飢饉には数多くの人々が命を失いました。
終戦の年、昭和20年も食糧不足は目を覆うばかりでした。
しかし、昭和30年代になりますと農業機械も次から次へと研究開発され、その発展も目覚ましいものがありました。
「瑞穂の国」日本農業も幾多の困難を乗り越えて今日の日本農業があります。
かつては三百万農家と言われましたが、農業だけでは生計が立たず今では後継者不足問題で日本農業が極めて憂慮されています。
また、日本の食糧自給率は僅かに40パーセントに過ぎないと言われております。
一方、世界に目を移してみますと全ての先進国は、食糧自給率を100パーセントにして世界の平和繁栄に寄与しています。
我が日本もいち早く食糧自給率を高め、国民に安心と安全を与え、世界平和と繁栄に寄与すべきだと思います。
幸い賢くて努力家の日本人は、どんな困難をも乗り越えて、大神様の御守りを戴き、必ずや国民的合意の下、日本の農業にも光を与えてくださると確信しています。
白山さんの大神様の御加護のもと農業に勤しめる日々に感謝しております。