白山比咩神社の「豊年講寄稿「わが国の食と緑と水を守ろう」」を掲載しています。

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豊年講寄稿

(令和5年3月)

「わが国の食と緑と水を守ろう」

JA金沢市 代表理事組合長  虎本 重

虎本 重 本年も雪が解け、3月の声を聴くと種籾の浸潤が始まります。
水槽につけて10日ほどで引き上げ、育苗箱に蒔いていきます。そして、4月の下旬に3〜4粒の種籾から出芽した3〜4本の苗を、機械で一株として植えます。6月になると、分けつが進み、本数で約25本の太い株になります。やがて7月・8月になると、それぞれ25本程の穂がついてきます。そして一つの穂についている籾は約80粒あります。
3〜4粒の種籾が、7〜8倍の株に、さらにその80倍、つまり1株約2,000粒の米になるのです。
わが農協は、約1,800haの農地により、約1万トンのコメを作っています。
まさに大神の力・稲の力により、みのりをいただいているところです。

たわわに実った稲穂を持つ早乙女

今私たちの近代的なコメ倉庫には、去年収穫し、今年の秋までに倉出しする予定の米のフレコン袋が、所せましと積んであります。温度・湿度をしっかり管理し、安心・安全なお米として出荷し、皆さんのところへお届けします。
いま世界では、日本食、特に「すし」をはじめお米を、それも日本産のお米を使った料理が、一大ブームとなっているとのことです。特に中東方面では、上質であれば、破格な値段で取引されているそうです。

コメ倉庫

現在私たちの生産現場は、高齢化等により厳しい環境におかれているところですが、地域ごとの営農組合による集団栽培が増えており、「中老の身」に力を合わせて作業をおこなうなかで、コメ作りの原点を守り、日々努力を重ねています。
白山比咩神社の豊年講春季大祭にあたり、大神様に感謝し、日々の暮らしに感謝し、コメの力に感謝して、世界に恥じないお米つくりに取り組んでまいります。

秋の刈り取り風景